中性脂肪を減らしたいけど、具体的に何を食べたらいいのかわからないという方もいらっしゃると思います。
バランスが良い食事が良いとわかっていても、献立を考えるとなると難しく感じてしまいますよね。
今回は、中性脂肪対策に具体的にどのような食品を食べたらよいのか、おススメの食品を詳しくお伝えしていきたいと思います。
オサカナスキヤネ食は8品目の食品で構成されています
今回紹介したい食品は8品目です。
- お茶
- 魚
- 海藻
- 納豆
- 酢
- きのこ
- 野菜
- ネギ類
これらの食品の頭の文字を並べて「オサカナスキヤネ食」と覚えてください!
どの食品も珍しいものはなく、昔から良く食べられている食品になります。
この「オサカナスキヤネ食」の食事は栄養バランスがよく、血中の脂肪をためにくい体を作ることができます。
では、一つずつ詳しく説明していきましょう。
オ(お茶)
お茶と言っても様々な種類のお茶があります。
例えば、緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶などがあります。これらのお茶は、それぞれ血液をサラサラにする効果を有しています。
特に緑茶は、糖質をエネルギーとして代謝するビタミンB1や抗酸化作用を持つβ-カロテンやビタミンCが含まれています。
また、ポリフェノールの一種であるカテキンも含まれています。カテキンは中性脂肪を減らす働きがあります。
その他にも、血糖値や血圧を調整する作用を知られています。
お茶として飲むのはもちろんですが、茶葉を粉末にして料理に使うと、お茶に含まれる有効成分を丸ごと摂ることができるのでおススメです。
お茶については、さらに詳しい内容をこちらの記事でご紹介しています。
サ(魚)
魚にもいろいろな種類がありますね。特におススメしたい魚は、背が青い魚である、イワシ、アジ、サバ、サンマです。
これら青魚には、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸が多く含まれています。
EPAとDHAは、中性脂肪を低下させる作用も持っています。
また、善玉コレステロールであるHDLコレステロールを増やし、一方悪玉コレステロールであるLDLコレステロールを低下させる作用を持ちます。
さらには、血を凝固する作用がある血小板に作用して、血液をサラサラにして流れを良くします。
EPAを効率よく摂るには、「生」で食べるのが一番です。青背魚は刺身など、生で食べることをおススメします。
魚は中性脂肪を下げる食品の一つです。
EPAを効率良く摂ることを考えると「生」で食べるのが一番ですが、日々の食事のことを考えるとなかなか大変ですよね。
魚の種類や食べ方についてはこちらの記事がおすすめです。
- EPA・DHAの効果と多く含む食材・上手な摂り方
- EPAたっぷりの「サバ缶」は中性脂肪を下げたい人の味方!
- EPA・DHAが多い青魚のいわし(鰯)を食べて中性脂肪を下げる
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- DHA・EPAが豊富なサバ(鯖)の上手な食べ方と栄養素・成分
- DHA・EPAが豊富なサンマ(秋刀魚)の上手な食べ方と栄養素・成分
- DHA・EPAが豊富なマグロ(鮪)の上手な食べ方と栄養素・成分
- DHA・EPAが豊富なサケ(鮭)の上手な食べ方と栄養素・成分
- DHA・EPAが豊富なブリ(鰤)の上手な食べ方と栄養素・成分
- DHA・EPAが豊富なカツオの上手な食べ方と栄養素・成分
- DHA・EPAが豊富なほっけの上手な食べ方と栄養素・成分
魚を使ったレシピは、主菜と魚の缶詰レシピでご紹介しています。
カ(海藻)
海藻の代表的なものは、昆布やわかめなどがあります。
海藻には、食物繊維が多く含まれるため、腸内の余分なコレステロールや有害物質をからめて体外に排出してくれます。
また、水分を含むと膨張する性質があるため、胃の中でカサが増え、満腹感も得やすく、食べ過ぎ防止にもなります。
その他にも、海藻にはカルシウムや亜鉛、マグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
ミネラルは、血圧や血糖値を調整し、また新陳代謝も亢進して体の調子を整える働きを持ちます。
肉や大豆などのたんぱく質と一緒に食べることで、カルシウムや鉄などの吸収が高まります。
海藻は中性脂肪を下げる食品の一つです。海藻に含まれる栄養素や食べ方などの詳しい内容はこちらをご覧ください。
ナ(納豆)
納豆には、納豆にしか含まれないナットウキナーゼという酵素が含まれています。
糖質を食べ過ぎると血液中に中性脂肪が増え、血液がドロドロになり動脈硬化の原因になります。
ナットウキナーゼは、血の凝固を抑制する働きがあるため、血流を良くし、血液をサラサラする効果があります。
また、納豆は糖質や脂質をエネルギーに代える助けをするビタミンB2を多く含みます。大豆の2~3倍も多く含むため、大豆製品の中でも納豆はおススメの食品になります。
納豆を含めて大豆製品は中性脂肪対策に欠かせません。
詳しくはこちらをご覧ください。
ス(酢)
酢には、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸など有機酸が豊富に含まれています。
これらは疲労物質である乳酸の分解を促進し、疲労回復に効果があります。
クエン酸は、LDLコレステロールの酸化を予防してくれるため、動脈硬化の予防効果が期待できます。
さらに、血中の老廃物の排出も促し、血液の流れも良くなります。
酢にもいくつか種類がありますが、その中でも黒酢がおススメです。
黒酢の原料は、精製されていない玄米や大麦を使うため、ビタミン、ミネラルが豊富です。また、熟成・発酵の期間も長いため、アミノ酸やクエン酸も多く含まれます。
酢は、加熱しても健康効果は変わらないため、加熱料理にも使えるので、様々な料理に使えるのも良いですね!
こちらでリンゴ酢だけでなく、酢の種類や上手な使い方をご紹介しています。
最後に超簡単で効果的な使い方が・・・!!!
キ(きのこ)
きのこは、食物繊維を多く含みます。食物繊維は、体内で水を吸って膨らむため、満腹感を早く得やすい効果があります。
そのため、食事の初めに食べることで食べ過ぎを予防することが期待できます。
また、糖質の代謝を促進するナイアシンなどのビタミンB群が多く含まれるため、中性脂肪の増加を抑制する効果があります。
きのこの代表格であるしいたけは、β-グルカンが豊富に含まれます。
β-グルカンは、血糖値を低下させたり、コレステロールを整えたりする働きがあります。
しめじには、ナイアシン、カルシウムの吸収アップするビタミンD、カリウムが含まれています。
まいたけは、ナイアシン、ビタミンD、そして亜鉛などのミネラルを多く含みます。
色々なきのこに含まれる栄養素や食べ方などはこちらの記事をご覧ください。
ヤ(野菜)
野菜には、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維が豊富に含まれています。
特定の野菜ばかり食べるのではなく、なるべく色々な種類の野菜を摂るようにしましょう。
また、旬の野菜は栄養価が高く、安価でもあるので、旬を意識して野菜を選ぶと良いでしょう。
野菜は、一日350g以上の摂取が目標量と言われています。生野菜の場合は、両手1杯分、温野菜の場合は、片手1杯分を毎食摂ることが理想です。
生野菜だと、カサが多くて食べるのが大変な時は、茹でる、炒めるなどしてカサを減らして食べると良いでしょう。
野菜の中でも、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、にんじんなど根菜類の多くは比較的糖質を多く含でいます。
野菜だからと言って食べ過ぎには注意しましょう。
色々な野菜に含まれる栄養素や食べ方などの記事はこちらをご覧ください。
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ネ(ネギ類)
ネギ類は、玉ねぎ、白ネギ、青ネギ、にんにくなどを指します。
ネギに含まれるアリシンは、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす作用を持つため、コレステロールの調整効果が期待できます。
その他にも、消化の促進や殺菌作用、抗菌作用などの働きを持っています。
また、脂質と結合することで、抗酸化作用や血栓予防の効能を持ちます。
まとめ
「オサカナスキヤネ食」の8食品について、紹介してきました。
今日は何を食べようかなと悩んだ時「オサカナスキヤネ食」を思い浮かべ、一つでも食事に取り入れてみましょう。
これらの食材を意識して取り入れることがバランスのよい食事への近道となりますよ。
この記事を書いた管理栄養士さん
名前:あや
保有資格:管理栄養士
大学・大学院で生活習慣病について研究、卒業後は製薬会社に勤務。
栄養学に興味を持ち、管理栄養士資格を取得。
現在はダイエット・更年期向け向けの食事指導を行っている。