管理栄養士の中性脂肪対策食事講座

DHA・EPAが豊富なほっけの上手な食べ方と栄養素・成分

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ほっけは大きな身の魚で身も厚いので、食卓に干物などがのぼれば存在感もあり、お好きな方も多いのではないでしょうか。

淡泊な味わいのものが多い白身魚の一種ではありますが、比較的脂質含有量が多く、魚油(DHA・EPA)の摂取も期待できます。

青背魚が苦手な方の魚油(DHA・EPA)摂取源として、今回はほっけをご紹介したいと思います。

 

ほっけの種類

ほっけは春と秋と年に2回旬を迎える魚です。

2回の味わいは大きく異なり、春から夏にかけて出回るものの方には脂がのっており、秋から冬に出回るものは脂分が少なめです。季節ごとに食べられ方、用途の変わる魚なのです。

北海道を中心に北の方で獲られることの多い魚ですが、鮮度が落ちやすいため鮮魚利用は漁獲地の北海道などでされる程度です。

大部分は干物として、あるいはくん製やぬか漬けなどの加工品として多く出回ります。

「ほっけの干物」として出回っているものには、いわゆるほっけと、シマほっけと呼ばれるキタノほっけがあります。

そのほとんどは、キタノほっけで、ほっけが出回っていることはあまりないそうです。

脂ののりがイマイチな秋が旬のものは、主に冷凍のすり身に加工され、練り製品などの原料となりますが、身が柔らかく練り物の弾力性をあまり出しません。

練り物などによく使われるスケトウダラなどのその他の白身魚と比較しても、少し様子が異なることがわかると思います。

 

ほっけに含まれている栄養素・成分

ほっけは白身魚でありながらEPAやDHAといった魚油を比較的多く含み、もちろんたんぱく質の供給源ともなります。

そのほか、ビタミン類ではカルシウムの吸収を助けるビタミンDや、造血作用を持つビタミンB12、ビタミンB群の一つであるナイアシンなどを含有しています。

ナイアシンは糖質・脂質・たんぱく質とエネルギー源となる栄養素の代謝に欠かせない栄養素で、なおかつアルコール分解を促進する作用もあります。

お酒のおつまみとしてほっけを食べたり、二日酔いの朝ごはんにほっけの干物が出てきたりするのは良い組み合わせなのですね。

またミネラル類ではカルシウムも含んでいます。ビタミンDとの相性も良く、骨や歯の形成に役立ちます。

カルシウムの不足は神経が過敏になることもありますので、ほっけの干物の朝ごはんでしっかりカルシウムの補給というのも良いのではないでしょうか。

 

ほっけの選び方と注意点

ほっけは、傷みやすいという欠点があります。

最近では生での流通も増えてきましたので、選ぶ際にはなるべくしっかりと硬いものを選ぶようにしましょう。腹がやわらかいようなものは避けるようにしましょう。

脂ののりが美味しさにも関わってきます。エラの色が鮮やかでぬめっとした触り心地のものは、脂がのっていると言われています。

新しいうちはくせがなくやわらかい白身が楽しめますが、脂質の含有量も多いので古くなってくると特有の臭気が出てしまいます。

また、体長の短いものはたんぱく質含有量が多く脂質が少ないとされ、うま味に欠けることがあります。干物などの加工品を選ぶ際にも、あまり体長が短いものは避けると良いでしょう。

旬が春と秋の2回ありますので、脂ののりを重視するのであれば春から夏にかけてのものを選ぶと良いでしょう。

ほっけを干物で召し上がるときには、まずは身の方からじっくり焼きましょう。その方がうま味が閉じ込められます。

その後ひっくり返して皮側も焼いて、皮目をパリッとさせましょう。

こうすることで皮はパリッと、身はふっくらと焼き上げることができ、身の厚いほっけの美味しさを満喫することができます。

 

ほっけのEPA・DHAを上手に取り入れるコツ

鮮度管理が難しく淡泊な味わいになりがちなほっけは、開きにして干物にしたり、塩蔵品やくん製などの加工をしたりなど、あらかじめ鮮度管理に配慮されているものが多く出回っています。

ただし、ほっけにも多く含まれているEPAやDHAはn-3系多価不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)ですので、酸化されやすいという欠点があります。

一般的に保存食で最も気をつけられているのが、微生物の繁殖を抑えること。
塩蔵にして水分を抜いたり、くん製にして殺菌したりというのも、微生物対策には効果があります。

そのおかげで旬の時期に獲られ加工されたほっけを遠隔地でもいつでも美味しくいただくことができるわけですが、たとえ微生物汚染がなくとも、食品は劣化をします。

その一つに「脂質の酸化」が挙げられるのです。

たとえば干物は、塩蔵したのち天日に干すなどして作られますが、じっくり水分を抜きながら天日干しされている最中に、空気中の酸素による酸化が進みます。

ですから私たちは干物やくん製などの加工品を入手しても、鮮魚と同じように鮮度管理に気を配り保存方法にも注意を払い、できるだけ時間を置かずに食べるようにするべきなのです。

ましてや、火を通した後の干物をラップなどせずに空気にさらしておくようなことの無いように気をつけましょう。

DHAは悪玉であるLDL-コレステロールを減らし、善玉であるHDL-コレステロールを増やす作用の期待できる成分です。

血中脂質のバランスを整え、さらには脂肪酸合成に関与する酵素を活性化させる作用から、血液中の中性脂肪が低下し、血管系の疾患の予防につながると期待されています。

EPAもDHAと似たような動きをしてくれますが、中性脂肪を下げる働きはEPAの方があると言われています。

また、血小板の凝集抑制などの効果は特に強く、血栓を溶解させたり血管を拡張したりする働きで、やはり血管系疾患の予防に効果を発揮してくれます。

DHA・EPAは、一般に青背魚を中心に赤身魚に期待されがちな成分ですが、ほっけにも多く含まれています。

生臭さが苦手で青背魚をうまく取り入れることのできないような方には、ぜひトライしていただきたい魚です。
加工品が多いことで比較的年間を通じて、安定して入手できる点もうれしいですね。

 

まとめ

魚介類として私たちが日頃口にしているものには、実に多くの種類があります。

なかなか魚介類を食べる習慣のない方には「日々のお食事の何回かに一回を肉から魚にしてみませんか?」などとオススメしますが、意識して魚を取り入れようとなさっている方にはつい、青背魚をオススメしてしまいます。

すると、青背魚は苦手でトライしにくいと、せっかくのやる気がしぼんでしまうことも少なくありません。

なかなか一つずつのお魚にスポットを当てて丁寧にオススメできる機会は少ないのですが、青背魚に限らずほっけのように食べやすいお魚からもEPAやDHAは摂取できますので、中性脂肪対策にもなります。

魚に関する知識をまた一つ、増やしていただけたら幸いです。

中性脂肪対策ではEPA・DHAを摂るのはとても重要なことです。EPAとDHAを効率良く摂る方法についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

関連記事:EPA・DHAの効果と多く含む食材・上手な摂り方

ほっけ以外にもEPAとDHAを多く含むお魚はたくさんあります。いろいろなお魚を食べることで飽きずにEPAとDHAを摂ることができます。

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この記事を書いた管理栄養士さん

名前:管理栄養士のチカさん
保有資格:管理栄養士
フリーの管理栄養士として、ライター業務のほかに、食関連資格の教材作成や専門学校講師などの仕事をしています。

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