管理栄養士の中性脂肪対策食事講座

中性脂肪を下げるにはビタミンB群を摂ることが重要です

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食べたものがどのようにしてエネルギーとして利用されるか考えたことはありますか?

三大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質だけを食べていては、エネルギーとして利用することができません。

食べたものをエネルギーとして使えないと、体に脂肪として蓄えられ中性脂肪の増加、また疲労を感じやすくなります。

では、食べたものをエネルギーとして利用するために必要な栄養素とは何でしょうか?

それは、微量栄養素と言われるビタミンになります。特に、糖質や脂質の代謝に関わる栄養素としてあげられるのが「ビタミンB群」になります。

これから、ビタミンB群について詳しく紹介していきます。

 

ビタミンB群の種類

ビタミンB群の種類

まず、ビタミンB群の種類について説明します。

ビタミンB群は、ビタミンB1・B2・B6・B12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンの8種類を含んでいます。

 

ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質を分解して十分なエネルギーに変えるときに働く酵素を助ける働きをします。

そのため、糖質からエネルギーを作り、体内の疲労物質がたまることを防ぎます。

多く含む食品は、豚肉、玄米、大豆、まいたけなどがあります。

 

ビタミンB2

ビタミンB2は、脂質とたんぱく質の分解に働きます。細胞の再生を助けて成長を促し、健康な肌や髪を作ります。不足するとニキビや口内炎ができやすくなります。

多く含む食品は、チーズ、レバー、イワシ、納豆、卵などです。

 

ビタミンB6

たんぱく質を分解するときに働く酵素を助ける働きをします。そのため、たんぱく質の摂取が多い人は、ビタミンB6の必要量も増えます。

また、脂質代謝や神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミンなどの合成にも働きます。

多く含まれる食品は、ささみ、マグロ、モロヘイヤ、バナナなどがあり、特に生魚に多く含まれます。

 

ビタミンB12

葉酸と協力して赤血球のヘモグロビンの合成を助けます。そのため、不足すると貧血になり、倦怠感やめまい、息切れなどが起こります。

多く含まれる食品は、肉のレバーやしじみ、あさりなどの貝類に多く含まれます。

 

ナイアシン

糖質、脂質、たんぱく質の3大栄養素を代謝するときに、酵素を助ける補酵素として働きます。

また、アルコールの分解にも働くため、二日酔いの予防に効果があります。

多く含まれる食品は、鶏ささみ、鶏むね肉、カツオ、落花生、アーモンドなどになります。

 

パントテン酸

3代栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝に働く補酵素であるコエンザイムAの成分となるため、エネルギー代謝を助ける働きを持ちます。

また、抗ストレスホルモンと呼ばれる副腎皮質ホルモンの分泌を高める作用も持ちます。

多く含まれる食品は、豚レバー、鮭、モロヘイヤ、さつまいも、納豆、エリンギなどがあります。

 

葉酸

ビタミンB12と協力して赤血球をつくる働きをします。また、たんぱく質や核酸(DNA)を合成して、体の発育を促します。

多く含まれる食品はモロヘイヤ、ブロッコリー、いちご、キウイなどがあります。

 

ビオチン

3代栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝する酵素のうち、カルボキシラーゼの補酵素として働き、代謝を助けます。

疲労物質である乳酸を再度、糖に変えるため、疲労を回復させる働きもあります。

多く含まれる食品は、レバー、アサリ、アボカド、卵、ナッツ類に多く含まれます。

 

ビタミンB群の働き

冒頭でも少しお伝えしましたが、三大栄養素をエネルギーとして利用するためには、分解して化学反応を起こさなければなりません。これを「代謝」といいます。

代謝を促進する役割を持つのが「酵素」です。ビタミンはこの酵素の働きを助ける「補酵素」としての役割を持ちます。

上記であげた8種類のビタミンB群の中でも、特に糖質、脂質の栄養素をエネルギーに変えるとき補酵素として活躍するのが、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸です。

  • ビタミンB1は、特に糖質をエネルギーに変えるときの酵素を助けます。
  • ビタミンB2は、特に脂質を燃焼してエネルギーに変えるときに助ける働きをします。
  • ナイアシンは、糖質や脂質がエネルギーに変わるときに幅広く関与しています。
  • パントテン酸は、糖質、脂質、たんぱく質のすべての代謝の重要な働きに関与しています。

これらの栄養素が不足すると、食べた糖質、脂質などが上手くエネルギーに変換することができず、結果脂肪として体に蓄積してしまいます。

このことから、中性脂肪を増やさない食事にするには、特にビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸を意識して摂る必要があるのです。

 

ビタミンB群を上手に摂ることができる食事

次にビタミンB群を上手に摂ることができる食事について説明していきます。

食べたものをエネルギーに変えて脂肪としてためない食事とは、「バランスのよい食事」になります。

先ほど、各ビタミンB群に多く含まれている食品を紹介しました。

お気づきの方もおられると思いますが、多く含まれる食品としては、肉(特にレバー、ささみ、胸肉)、魚、大豆製品、卵、野菜(特に青もの)、きのこ類、ナッツ類などがあります。

特に、野菜、果物にはビタミン類が多く含まれています。

これらを取り入れた食事にするには、主食(ご飯、パン、麺類など)、主菜(肉、魚、大豆製品、卵など)、副菜(野菜、きのこ類など)の3点セットを意識することです。

主食や主菜の糖質や脂質は、野菜、きのこ類、また肉、大豆製品などに含まれるビタミンB群によって代謝されます。

そうすることで、食べたものを脂肪として蓄積することなくエネルギーとして使うことができます。

時間がなくコンビニの食事になるときもあるでしょう。その時は、おにぎりやパンだけでなく、チキンサラダや野菜炒めなどたんぱく質と野菜類が入ったおかずを最低一品追加するように心がけてみてください。

また、毎食3点を意識するのが難しい場合は、食べたものを代謝するのに48時間かかると言われているので、一日の食事でバランスをとるようにすればOKです。

例えば、昼食、夕食で野菜が摂れない日は、朝食で野菜類を食べておこうというように調整してみましょう。

 

ビタミンB群が豊富な蕎麦を使ったレシピ

蕎麦の実と松の実のロールキャベツ

蕎麦の実と松の実のロールキャベツ蕎麦はタンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富です。中性脂肪、高血圧や動脈硬化、便秘の改善に◎。

蕎麦に含まれるビタミンBの一種「コリン」は、肝機能を向上させ肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働きがあるため、脂肪肝を予防します。

蕎麦はGI値の低い食材なので、血糖値が急上昇しにくいため、中性脂肪の生成を抑制します。

また、蕎麦はルチンというポリフェノールを大量に含んでいます。ルチンには抗酸化作用があり動脈硬化を防ぎます。

<材料>

  • 蕎麦の実(蕎麦米)・・・4分の1カップ(煎る)
  • 松の実・・・・・大さじ2(煎る)
  • 人参・・・・・大さじ2(5ミリ角に刻む)
  • キャベツ・・・・・4枚(茹でる)
  • だし汁・・・・・2カップ
  • 塩・・・・・小さじ1
  • 薄口醤油・・・・・小さじ1
  • 葛粉・・・・・大さじ1
  • 水・・・・・4分の1カップ

<作り方>

  1. 大きめのキャベツの葉をさっと茹でる。
  2. 芯をそいでみじん切りにする。
  3. 蕎麦の実と松の実は軽く煎り、人参とキャベツの芯を混ぜて適量をキャベツに包む。
  4. 鍋に2.をきっちりと並べ、だし汁と塩を加え蓋をして20分煮込む。
  5. 醤油で味を調える。
  6. キャベツが柔らかく煮えたら、葛を水で溶きとろみをつける。

〔調理のコツ〕
※キャベツの茹で汁か野菜ブイヨンで煮込んでも美味しい。
※蕎麦の実と松の実は軽く煎ってから使う。

 

まとめ

これまで、食べたものを脂肪として蓄積せずエネルギーとして利用するには、ビタミン類、特にビタミンB群が重要であることをお伝えしてきました。

また、体内にある脂肪をエネルギーとして燃焼させるのも同じようにビタミンB群が必要です。

カロリーだけを気にした食事をしていても、ビタミンB群が不足していれば中性脂肪を減らすことはできません。

そのため、主食、主菜、副菜の3点セットを意識してバランスの良い食事を摂ることが重要です。

また、ビタミンB群はどれも水溶性であるため、大量に摂取しても体外に排出されてしまい、摂りだめがききません。
そのため、必要量を毎日摂ることが大切となります。

ぜひ、バランスの良い食事を意識して中性脂肪を減らしていきましょう!

 

この記事を書いた管理栄養士さん

名前:あや
保有資格:管理栄養士
大学・大学院で生活習慣病について研究、卒業後は製薬会社に勤務。
栄養学に興味を持ち、管理栄養士資格を取得。
現在はダイエット・更年期向け向けの食事指導を行っている。

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