中性脂肪を下げるために、日々の食事は中性脂肪を減らす効果がある食品を取り入れた献立にしたいですよね。
そこで、中性脂肪を下げる食品をご紹介します。
いずれもスーパーなどで普通に買える食材なので、普段の食事の献立に無理なく取り入れられると思います。
食事は毎日のことですから、普通に買える食材であることって結構大事ですよね。
青魚(イワシ・サバ・サンマ・アジ等)
EPA・DHAが豊富な青魚(イワシ・サバ・サンマ・アジ)
イワシ・サバ・サンマ・アジ等の青魚には、n-3系多価不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれています。
n-3系多価不飽和脂肪酸は体内で合成する事が出来ないので、食事などから摂取しなければなりません。
そして一番重要なポイントですが、EPA(エイコサペンタエン酸)には中性脂肪値を下げる働きがあります。
ですから、EPAがたっぷり含まれている青魚を1日1回は食事に取り入れることをおすすめします。
ちなみに、魚の油には必ずEPAとDHAの両方が含まれていますので、EPAが多く含まれている魚を食べればDHAも十分に摂ることができます。
この「n-3系多価不飽和脂肪酸」ですが、どれぐらいの量を摂るのが良いのでしょうか?
厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」において、n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取基準が目安量として設定されています。
一日の摂取基準の目安量(g/日)は以下の通りです。
●n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取目安量(1日あたり)
年齢 男性 女性
18~29 2.0g 1.6g
30~49 2.1g 1.6g
50~69 2.4g 2.0g
70以上 2.2g 1.9g
「厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)より抜粋」
18歳以上の男性だと一日あたり2.0~2.4g(2000mg~2400mg)、女性の場合は1.6~2.0g(1600mg~2000mg)のn-3系多価不飽和脂肪酸を摂りましょうということですね。
でもこの量、イワシ・サバ・サンマ・アジなどの青魚だと、どれぐらい食べれば良いのでしょうか?
文部科学省「五訂増補日本食品標準成分表脂肪酸成分表編」を元に調べたところ以下の通りとなりました。
イワシ(マイワシ)
生(刺身)1匹(可食部50g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:1.58g
水煮 1匹(可食部65g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:1.98g
焼き 1匹(可食部約49g)⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:1.63g
イワシ(マイワシ)の場合は、1匹よりちょっと多めに食べれば一日分が摂れますね。
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サバ(マサバ)
水煮 1切(可食部84g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:1.62g
焼き 1切(可食部77g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:1.62g
塩サバ 1切(可食部100g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:3.77g
サバは生で食べる機会はあまりないと思いますので掲載しませんでした。
定食でもよくある「塩サバ」ですが、これだと一切で3.77gも摂れるんですね。
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サンマ
生(刺身)1匹(可食部105g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:4.15g
焼き 1匹(可食部約83g)⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:2.46g
開き干し 1匹(可食部70g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:2.48g
サンマは1匹食べれば、一日分が摂れますね。
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アジ
生(刺身)1匹(可食部81g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:0.66g
焼き 1匹(可食部約82g)⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:0.96g
開き干し 1匹(可食部45g) ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:0.99g
アジはおかずとして手軽な開き干し(アジの開き)1匹分で0.99g摂れますね。
アジだけで考えると、一日分を摂る場合、約2匹分を食べる必要があります。
n-3系多価不飽和脂肪酸、特にEPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)と中性脂肪対策の関連については、日本動脈硬化学会が発行している「脂質異常治療のエッセンス」(http://www.j-athero.org/publications/)という冊子において、高TG血症の食事療法として「n-3系多価不飽和脂肪酸を多く含む魚類の摂取を増やす。」と紹介されています。
つまり、魚を食べてEPAを摂ることが中性脂肪対策になるということですね。
マグロのトロ
EPA・DHAが豊富なマグロのトロ
クロマグロ(本マグロ)&ミナミマグロ(インドマグロ)のトロ、つまり脂の部分にEPA(エイコサペンタエン酸)がたっぷり含まれています。
実は「トロ」であるところが大事で、同じマグロでも赤身になるとEPAはあまり多くは含まれていません。
ですから、マグロのお刺身でEPAを十分に摂ろうと思うと、かなり量を食べなくてはいけません。
しかも、マグロのトロとなるとちょっと高級ですから、そう頻繁には食べられませんよね。
もし食べる機会がある時には、「トロ」いっちゃいましょう!
クロマグロ(本マグロ)
赤身 生(刺身)50g ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:0.09g
脂身 生(刺身)50g ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:2.91g
ミナミマグロ(インドマグロ)
赤身 生(刺身)50g ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:0.01g
脂身 生(刺身)50g ⇒ n-3系多価不飽和脂肪酸:2.51g
食物繊維(野菜・海藻・きのこ類・豆類など)
食物繊維は、小腸での中性脂肪やコレステロールの吸収を妨げる働きがあり、脂質や糖質を吸着して体の外に出す働きがあります。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がありますが、水溶性食物繊維の方にこの働きがあります。
ただ、食物繊維は体にとって大切な第6の栄養素といわれており、どちらか一方だけ摂れば良いということではありません。
「不溶性食物繊維」もバランスよく摂ることが大切です。
水溶性食物繊維は、リンゴなどの果物や野菜類、わかめなどの海藻類に多く含まれています。
不溶性食物繊維は、野菜類やきのこ類、穀類、豆類、穀類などに多く含まれています。
食物繊維の多い食品例
- 野菜類:にんじん・ごぼう・ブロッコリー・ほうれん草・エシャロット・モロヘイヤ・オクラ・切り干し大根など
- きのこ類:しいたけ・えのきたけ・しめじなど
- 豆類:大豆・グリーンピース・あずき・いんげん豆・豆腐など
- 海草:わかめ・ひじき・昆布など
- 穀類:大麦(押し麦)・オート麦(オートミール)など
☆当サイトで紹介しているレシピ☆
海藻たっぷりサラダ
具だくさんんけんちん汁
ひじき蓮根
など、副菜のレシピや汁物のレシピを中心に、食物繊維をたっぷりのレシピを他にもたくさんご紹介しています。
りんご
ビタミン・ミネラル・水溶性食物繊維のペクチンが豊富なりりんご
果物は糖分を含むので控えた方が良い食品ですが、りんごは中性脂肪を下げる働きがある食べ物です。
りんごには、ビタミン、ミネラルや水溶性食物食物繊維のペクチンが豊富に含まれています。
ビタミンや食物繊維の摂取を考えると生で食べるのがおすすめです。
りんごの中性脂肪を減らす効果については以下のサイトで紹介されています。
・果物をおいしく食べてガン予防・中性脂肪減少【農業技術ヴァーチャルミュージアム】
http://mmsc.ruralnet.or.jp/v-museum/cutedge/cut-h01.html
・りんごポリフェノールの血中の中性脂肪値の上昇抑制効果をヒト試験で確認【アサヒグループホールディングス】
http://www.asahigroup-holdings.com/research/group/report/report15.html
また、「管理栄養士の中性脂肪対策食事講座」でもりんごの効果について解説しておりますのでご覧ください。
りんごが赤くなると医者が青くなる!りんごを食べて中性脂肪対策
リンゴ酢で中性脂肪や内臓脂肪が減る?酢の上手な摂り方
EPAを摂るために積極的に「魚料理を!」
中性脂肪を下げるためには、EPAを摂るために魚料理の割合を積極手に増やしていくことが大切です。
それには、お肉中心の食事から、お魚中心の食事に変えて、食べる回数自体を増やしていくのがおすすめです。
お魚には旬があります。旬の時期のお魚は脂が乗っておいしい時期です。
そしてこの脂にEPAやDHAがたっぷり含まれているのですから、旬のお魚は積極的に食べるといいですね。
また、毎日の食事のことなので、飽きずに食べられるように工夫することも大事。
もともと魚好きな方ならそれほど苦もないかもしれませんが、魚料理を毎日するほど料理のレパートリーもないという方もいらっしゃると思います。
魚料理のレシピを少しづつ増やしてみるのも良いかもしれませんね。
当サイトでは、魚の缶詰を利用して簡単に作れるレシピや、EPA・DHAの上手に摂る方法もも紹介していますので、是非ご活用下さい。
EPA・DHAたっぷり!魚の缶詰レシピ
EPA・DHAの効果と多く含む食材・魚と上手な摂り方
そもそも、食事は毎日のことなので、生活習慣として続けなければ意味がありません。
ただ、なかなか自分の食事だけ魚料理にしてもらうのも難しい方もいらっしゃると思います。
「そんなこと奥さんに頼めないよ・・・」とか(涙)
そういう場合は、トクホやサプリメントを取り入れてみるのはいかがでしょうか?
EPAやDHAが効率良く摂れるトクホとサプリメントはこちらでご紹介しています。