管理栄養士の中性脂肪対策食事講座

りんごが赤くなると医者が青くなる!りんごを食べて中性脂肪対策

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「りんごが赤くなると医者が青くなる」「一日一個のりんごは医者知らず」ということわざがあるほど、健康効果があるとされてきたりんご。

りんごに含まれる有効成分によって数々の効果があるとされていますが、中性脂肪対策にももちろん有効。

りんごに含まれている成分とその効果について、見てみましょう。

 

中性脂肪対策に有効なりんごの栄養素

りんごには中性脂肪対策に重要な栄養素、食物繊維のペクチンとりんごポリフェノールのプロシアニジンが含まれています。

りんごには果糖やブドウ糖が含まれていますが、100グラムあたり61キロカロリーと低エネルギー。

食物繊維は水溶性のものも、不溶性のものもどちらも含んでいます。食物繊維といえば体内の余分なものを排泄するには欠かせない栄養素。

排泄という面で注目するのなら、カリウムにも触れておきたいところ。カリウムには体内の余分なナトリウムを排泄する作用や利尿作用があります。りんごにはカリウムが豊富に含まれています。

栄養素以外にも、有効成分が含まれています。たとえば酸味を構成しているのはクエン酸やリンゴ酸、酒石酸といった有機酸。活性酸素の除去や疲労回復に効果を発揮してくれることが期待できます。

皮の赤い色素はりんごポリフェノールで、やはり健康効果を有するものですから、できれば皮も召し上がっていただきたいと思います。

 

食物繊維「ペクチン」

りんごには食物繊維が豊富。その一種で、ペクチンという水溶性食物繊維を含んでいます。

ペクチンはりんごなどの細胞間で結合物質として含まれているもので、酸や糖と熱を加えるとゼリー状に固まる性質があります。

果物のジャムなどが固まるのはペクチンのおかげなのです。

ペクチンは水溶性なので、水に溶けることで水分を抱き込む性質があります。

水分を抱き込んで粘度が出てかさが増すことから、食べ物が消化管を移動していくスピードをゆっくりにして、ブドウ糖の吸収速度を緩慢にしたり、余分なコレステロールの吸収を抑制したりといった効果が知られています。

糖の吸収がゆっくりであれば、血糖値の上昇が緩やかになりますから、血糖値の上下に関連するホルモンの分泌もおだやかになります。

血糖値の上下は食欲のコントロールにも関連しています。血糖値が急上昇すれば身体はできるだけ平常の状態に戻ろうと血糖値をあわてて下げます。

そうすると一気に血糖値が下がることで脳に「食べ物を入れろ」という指令を送り、食欲が湧いてしまいます。

このような繰り返しは内臓を疲れさせ、食べ過ぎにつながりますので、良くないことは明らか。食べ過ぎれば中性脂肪の蓄積につながりますので、ブドウ糖の吸収を緩慢にする効果は中性脂肪対策につながるのです。

もちろん食物繊維の持つ、便秘予防効果も有しています。老廃物を体外にきちんと排泄することは、中性脂肪の蓄積をさせないためにもダイエットに関しても非常に効果的です。

 

りんごポリフェノール「プロシアニジン」

りんごの赤い色はりんごポリフェノール。ポリフェノールとは光合成によって作られる植物の色素や苦み成分の総称で、りんごには主に「プロシアニジン」が含まれています。

その働きで注目されているのは、強い抗酸化作用。私たちが日々の生活で呼吸をしていれば、体内には活性酸素が発生します。

活性酸素はある程度は生体に必要なものですが、過剰になると身体を酸化させて、老化を早めたりがんの発生につながったりということが心配されるわけです。

本来であれば余分な活性酸素を除去する能力を持っている私たちも、現代社会のあまりに過剰な活性酸素の発生に除去能力が追い付かず、さまざまな生活習慣病への悪影響が懸念されています。

そこで注目されるのが抗酸化作用を持つ成分。いろいろと知られていますが、りんごポリフェノールもその一つで、なおかつ水溶性部分・脂溶性部分の両面で効果を発揮してくれることがわかっている点でも非常に優れた成分なのです。

りんごポリフェノールについては、アサヒビールでおなじみのアサヒグループの研究所が行った、ヒトを使った臨床試験で血中中性脂肪値の上昇抑制に効果を示したことが確認されました。

その研究レポートはこちらです。
りんごポリフェノールの血中の中性脂肪値の上昇抑制効果をヒト試験で確認 | 研究レポート | 研究開発 | アサヒグループホールディングス

果物に含まれている果糖については中性脂肪を増やすものとする考え方もあるなか、このりんごポリフェノールによる中性脂肪への効果は非常に歓迎できるものだと言えるでしょう。

中性脂肪を下げる食品」でも、りんごは摂った方が良い食品の例としてご紹介しています。

 

りんごはどれぐらい食べるのが良い?

りんごを含め、果物は1日200グラムを目安に食べるようにしましょう。

ビタミンやミネラル、食物繊維が含まれているとは言っても、糖質も含まれていますので野菜と果物は別物。野菜の代わりにすることはできませんが、日本人は果物摂取量が不足しがちなのです。

ついつい甘い物を食べ過ぎてしまうとエネルギーオーバーになってしまいますが、果物でしたら低エネルギーでしっかり満足感を得られます。

りんごが優秀なのはきれいに洗えば皮も含めて楽しめますし、半分から3/4で1日に食べたい量を簡単に食べることができる点。

生だけでなく加熱しても甘さが引き立って楽しめますので、生では皮まで食べられないという方は火を通してみてください。

生のままで食べる場合には、食べる前に少し冷やすのがオススメ。果糖は温度が低いと甘さを感じやすいので、10℃くらいで楽しむと良いでしょう。

ポリフェノールやペクチンを効率的に摂取するのは、皮ごとの摂取が断然オススメ。味わいも皮周りにおいしさが詰まっていますので、ぜひ丸ごと楽しんでください。

ちなみに「蜜入りりんご」をご存じでしょうか。種まわりが透き通った部分が蜜のように見えるので、このように呼ばれます。

この正体はソルビトール。光合成によって葉で作られるもので、果実が大きくなっていくと甘さをもたらす果糖やブドウ糖、ショ糖として蓄積されるのですが、十分甘さがのってくると変換され切れきれなかったソルビトールがそのまま残ります。ソルビトールが水を吸うとあの蜜部分のように透き通った状態になるのです。

つまり「蜜入りりんご」は樹で十分りんごが熟した証。おいしさのサインなのです。おいしいりんごの見分け方として、ぜひ参考になさってください。

 

まとめ

本来りんごは寒冷地で育つ、秋以降に旬を迎える果物ですが、今は保存技術の発達で、ほぼ年間を通じて楽しむことができます。

もはやりんごが赤くならなくてもりんごの健康効果の恩恵を受けることができるのです。

りんごのほのかな酸味や甘みはお料理に使っても引き立ちます。

肉との相性も抜群ですから、肉巻きにして火を通したり、具材たっぷりのサラダにすりおろしてドレッシングで利用したりできます。

幅広く取り入れて、毎日のりんご摂取を無理なくおいしく継続してみてください。

 

この記事を書いた管理栄養士さん

名前:管理栄養士のチカさん
保有資格:管理栄養士
フリーの管理栄養士として、ライター業務のほかに、食関連資格の教材作成や専門学校講師などの仕事をしています。

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