中性脂肪対策の食事の基本

中性脂肪を増やす食品

更新日:

shokuji03

食べると中性脂肪の数値が上がってしまう・・・そんな食べ物ってあるのでしょうか?

中性脂肪を増やす食品には以下のようなものです。

  • 炭水化物
  • 糖質を含む甘い食べ物
  • 脂質を含む食べ物
  • アルコール

中性脂肪の数値が高い方はこれらを摂り過ぎている可能性が高いです。

したがって、該当する食品を「食べ過ぎない」もしくは「減らす」必要があります。

まずは、食品を食べることで、中性脂肪が増えてしまう基本的なメカニズムを理解しておきましょう。

中性脂肪は、食事で摂り過ぎた「糖質」と「脂質」です。

摂り過ぎていない分は、体が必要な栄養素として使われます。

食べ過ぎて余計に摂り過ぎた分が、中性脂肪となって体に貯まっていきます。

ですから、これから挙げる食品が悪いという訳ではなく、食べ過ぎると悪いというとになりますので、この点をちゃんと理解して下さい。

中性脂肪の食事療法は、適正な摂取エネルギーで栄養バランスの良い食事にすることが基本です!

 

炭水化物

ごはん・パン・麺類などの炭水化物

主食として食べる炭水化物、ごはん、パン、麺類などの食べ過ぎは中性脂肪を増やす原因になります。

「え!?糖質や脂質じゃなくて、炭水化物なの?」って思った方もいるかもしれませんね。

実は、炭水化物は糖質なんです。

糖質は肝臓で処理され、生命の維持や日常の活動に必要なエネルギー源として、糖質としてそのまま利用したり、グリコーゲンに変えて肝臓に貯蔵します。

ただ、肝臓でグリコーゲンを貯蔵できる量には限りがあります。この肝臓がグリコーゲンとして貯めることができる許容量を超えてしまうと、肝臓は糖質を中性脂肪に変化させます。

そして、その中性脂肪は血液中を流れて行ったり、肝臓に貯められたりします。つまり、余分な糖質は中性脂肪に変わって、体内に貯まるということです。

炭水化物の摂り過ぎは中性脂肪を増やすので、食べ過ぎないことが大事です。

一日の総摂取エネルギーの50%以下にしましょう。

ちなみに、中性脂肪というと、お肉の脂肪などの脂質を減らすイメージを持っている方も多いのではないかと思います。

しかし、お医者様の中には、お肉を食べるのを減らして脂質を減らすよりも、炭水化物を減らして糖質を減らす方が、中性脂肪を下げるには効果があるとおっしゃる方もいます。

それぐらい現代の食生活では、炭水化物の摂り過ぎの傾向があるようです。

糖質制限ダイエットなどが話題になるのも、このような理由があるのかもしれませんね。

 

糖質を含む甘い食べ物

糖質を含む甘い食べ物

糖質の摂り過ぎは中性脂肪を増やします。

上の炭水化物のところでも説明しましたが、余分な糖質は中性脂肪になります。

具体的にどのような食品が該当するか・・・大体想像がつくかと思いますが、砂糖を使った甘い食べ物は糖質たっぷりです。

例えば、ケーキ、チョコレート、ドーナツ、甘い菓子パン、お菓子や清涼飲料水、ジュースなどの甘い飲み物は砂糖がたくさん含まれています。

ケーキやドーナツ、菓子パンは炭水化物の小麦が使われているので、糖質だらけとも言えますね。

また、甘い果物に含まれる果糖も糖質です。ですから、果物も摂り過ぎも中性脂肪を増やす原因になります。

ただ、果物はビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富なので、バランス良く摂りたい食品です。

果物の糖分であっても摂り過ぎはダメなんですね。難しいですね。

ただ、果物の中でもリンゴだけは別です。リンゴは中性脂肪を下げるので、食べた方が良い食品になります。

中性脂肪が高い方で、『甘い物大好き!スイーツ大好き!』という方は、まず甘い物から減らしましょう。

「甘い物は別腹」とか言っている人は完全に糖質の摂り過ぎの可能性が高いですよ!

 

脂質を含む食べ物

脂質(飽和脂肪酸)を含む食べ物

脂質の摂り過ぎは中性脂肪を増やします。

ですから、中性脂肪の値が高めの方は脂質を摂り過ぎている可能性があります。

食事量自体は適量で食べ過ぎていない場合でも、脂質の多い食事をすると血液中の脂肪が増えてしまい、中性脂肪の値は高くなってしまいます。

しかし、脂質は人間にとって必要不可欠な栄養素なので、不足するのも良くありません。

ですから、お肉を食べないとか油を摂らないとか、極端に脂質を減らすといったことは、逆に体に悪い影響を及ぼす可能性がありますのでやめましょう。

脂質は摂取量と脂肪の種類のバランスを適正にすることがとても大事です。

まず、脂質の摂取量については、厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」において、食事での摂取エネルギー量全体の20%~30%にすることが推奨されています。

次に、脂質の種類についてです。

脂質は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の大きく2つに分けられます。

そして、不飽和脂肪酸には、多価不飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸の2つに分けられます。

この中で飽和脂肪酸は、摂り過ぎると中性脂肪やLDLコレステロールを増やしますので、控え目にする必要があります。

日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、食事での摂取エネルギー量全体の7%以下を推奨しています。

逆に、多価不飽和脂肪酸の中でも、特にn-3系多価不飽和脂肪酸の割合を増やすことが中性脂肪対策としては重要です。

では、減らすべき脂質「飽和脂肪酸」を多く含む食品、増やすべき脂質「n-3系多価不飽和脂肪酸」を多く含む食品には、具体的にどのような食品があるのかみてみましょう。

・「飽和脂肪酸」を多く含む食品
食べる量を減らすべき脂質。理由は摂り過ぎると中性脂肪や悪玉コレステロールを増やすから。

お肉の脂身
鶏皮
ラード
バター
チーズ
全乳を使った乳製品

・「n-3系多価不飽和脂肪酸」を多く含む食品
食べる量を増やすべき脂質。理由は中性脂肪を下げるから。

n-3系多価不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含む魚

イワシ
サバ
サンマ
アジ
クロマグロ&ミナミマグロのトロ

「n-3系多価不飽和脂肪酸」を多く含む食品については、「中性脂肪を下げる食品」で詳しく解説していますので是非ご覧ください。

つまり、具体的な食事のイメージにすると、揚げ物や油を多く使った食事の量を減らしつつ(摂取エネルギーの20~30%以下推奨!)、お肉のおかずの回数を減らして、魚のおかずの回数を増やそうということです。

n-3系多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は合わせて1日1.6~2.4g以上(厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2015年版))摂ると良いので、最低1日1回はお魚のおかずにするのがおすすめです。

また、お肉のおかずの場合でも、脂身の白い部分は取り除いて調理するとか、食べる時に取り除いて食べないようにするなどの工夫をして極力減らすことを心がけましょう。

ちなみに、お肉の赤身の部分にも脂質はありますので、摂取量が不足することはありません。

また、ひき肉やソーセージなどの加工品、ベーコンなども脂質が多いので、控え目にした方がいいです。

これだけで、飽和脂肪酸が減らせてn-3系多価不飽和脂肪酸が増やせるので、中性脂肪対策としておすすめです。

 

アルコール

中性脂肪を増やしてしまうアルコール

アルコールの摂り過ぎは中性脂肪を増やします。

したがって、すでに中性脂肪の数値が高い方は禁酒です。

アルコールが中性脂肪に変わったりするのではないのですが、アルコールが肝臓で分解される際に中性脂肪の合成が促進されてしまいます。

ですから、お酒の種類にかかわらずアルコールは全てダメです。

お酒が好きな方にとっては大変残念な話ですが、中性脂肪の数値が早く正常値に戻るように努力するしかありませんね。

私もお酒が好きで飲む方なのですが、中性脂肪の数値を改善させるまで少しだけ我慢しました。

正直、完全に「禁酒」できた訳ではありませんが、それでも中性脂肪を下げることができました。

 

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