管理栄養士の中性脂肪対策食事講座

中性脂肪だけじゃなくLDLコレステロールも高い!どんな食事にすればいい?

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脂質異常症では診断に血中のLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の値を使っていきます。

LDLコレステロールと中性脂肪は高すぎることが、HDLコレステロールは低すぎることが問題となるわけですが、自覚症状がないので、血液検査をしてみないと自分の血液の状態は知りえません。

時には中性脂肪ばかりでなく、LDLコレステロール値まで高いと、ダブルで指摘されることもあるでしょう。

血中脂質の値は、検査前数日の食事の様子が反映されやすい面があります。

わずかな値の上下で一喜一憂するよりも現在のリスクの重さをきちんと受け止めて、全体的にご自身の食生活や生活習慣を振り返り、大きな目で軌道修正をするきっかけにすると良いでしょう。

中性脂肪、LDLコレステロールともに、動脈硬化の予防という観点から、数値が高すぎる事態は解消したいもの。軌道修正の方法を見ていきましょう。

 

過食(食べすぎ)を避けて標準体重を維持

目指すのは標準体重。食べ過ぎ厳禁!

コレステロール値を気にする方はまず、エネルギーの過剰摂取を避けましょう。

私たちの身体に存在するコレステロールは食事から摂取したものばかりではなく、70~80%は肝臓で合成されたものです。

ですから食事からのコレステロール摂取ばかりでなく、体内でのコレステロール合成を抑えることに気をつける必要があります。

エネルギーの過剰摂取は体内でのコレステロール合成につながります。またエネルギーの過剰摂取によって余剰分のエネルギーが中性脂肪となっていることも考えられます。

ご自身の摂取エネルギーが過剰なのかどうか、手軽に判定する方法はやはり日々の体重測定です。

その他の代謝疾患や薬の影響などもないのに体重がどんどん増えてくるというのであれば、エネルギーの過剰摂取は否めません。すでに肥満傾向にある方は、急速にではなく、緩やかに体重を落としていきましょう。

体重の減少は血中脂質バランスの是正だけでなく高血圧の是正にも役立ちますので、さまざまな生活習慣病予防の第一歩です。

目指すのは、標準体重。標準体重とは、身長(メートル)×身長(メートル)×22で算出される値です。身長の単位はメートルですから、170センチメートルの方でしたら、1.7となります。

標準体重&適正な摂取エネルギー量の計算は、「中性脂肪を下げる食事とはどのようなものか」で詳しく解説していますのでご覧ください。

 

食品からのコレステロール摂取量にも気をつける

コレステロールが多い食品は食べ過ぎに注意!

いくら体内で合成されるコレステロール量が多いとは言っても、やはり食事からも20~30%程度コレステロールが供給されているわけですから、摂り過ぎはいけません。

ただしコレステロールには細胞膜を構成したり、ホルモンなどの材料になったりする大切な役割もあるため、いきなり極端に制限するということも適当な対策とは言えません。

あくまでも含有量の多い食品の集中的な摂取を控えるというスタンスが良いでしょう。食事療法では1日のコレステロール量を200ミリグラム未満にするという目安があります。

コレステロールの多い食品というと卵が有名ですが、その他にはレバー、タコやイカも挙げられます。また、鶏卵以外の卵であるたらこや筋子といった魚卵類などもコレステロール含有量が多い食品です。

ただ、これらコレステロールを多く含むとされる食品でも、鶏卵の場合はコレステロールの多い卵黄にレシチンという血中コレステロール値を下げてくれる働きの期待される成分もあわせて含まれているといったことがあります。

タコやイカに含まれているタウリンも同じく血中コレステロール値を下げる働きが期待される成分です。

神経質になりすぎる必要はないものの、これらの食品ばかりを集中的に摂取すればLDLコレステロールの上昇に傾きやすいことを把握しておく必要はあるでしょう。

 

油脂は質を考えて摂取

脂質は質が大事!EPA・DHAを摂るのがおすすめ!

私たちが日ごろ口にする油にはいろいろな種類があります。調理に使う油やバターばかりに目がいきがちですが、食品中に含まれる脂質についても考える必要があります。

質については、その脂質を形成している「脂肪酸」の種類を知りましょう。それぞれ、コレステロールへの働きかけ方が異なります。

全体の摂取エネルギーの7.0%以下にとどめたいのが、バターや肉類のような動物性の脂に多く含まれる「飽和脂肪酸」という脂肪酸の摂取です。

一方、植物油や魚に含まれる油には「不飽和脂肪酸」が多く含まれています。

なかでも魚に多く含まれる、EPAやDHAといった「n-3系多価不飽和脂肪酸」はLDLコレステロールや中性脂肪は減らしてくれるのに、HDLコレステロールを増やしてくれるという働きが期待できます。

EPA&DHAを簡単に摂れるイマークSのレビューはこちら

いずれにしても油脂は1gあたり約9キロカロリーを供給するエネルギー効率の良い食品ですので、摂り過ぎて良いものではありませんが、何から摂るかも重要なのです。

 

食物繊維はたっぷり摂る

しっかり摂りたいのは食物繊維

控えたいものばかりではなく、しっかりと摂りたいものもあります。それが食物繊維。

食物繊維というと便秘解消のイメージが強いものですが、その働き以外にもコレステロールに対しての有効性も期待できます。

特に果物や海藻、こんにゃくなどに多く含まれている「水溶性食物繊維」は水に溶けやすい性質があり、コレステロールの吸収をさまたげて、外に出しやすくしてくれます。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では食物繊維の摂取目標量を、男性で20グラム以上、女性で18グラム以上(どちらも18~69歳の目安)としています。

食物繊維には水溶性食物繊維以外に水に溶けにくい性質を持つ「不溶性食物繊維」もあり、合わせて摂取目標量が示されています。

ここまで細かく計算しながら食べることはなかなかないと思いますので、食物繊維を多く含む食品を知り、まんべんなく食べるように心がけると良いでしょう。

野菜・果物・海藻類・こんにゃくといった食品が該当します。主食のごはんを玄米や雑穀米に変更するのも手軽に食物繊維摂取量をアップさせるコツです。

食物繊維を多く含む食品例は、「中性脂肪を下げる食品」で紹介していますのでご覧ください。

 

まとめ

結局のところ、血中脂質のコントロールに大切なのは「バランスの良い食事」です。

主菜はお肉ばかりでなくお魚も食べるようにするとか、メインのおかずをたっぷり食べるような「おかず食い」ではなく、副菜で野菜や海藻類、こんにゃくなどもしっかりと食べるといったようなこと。

もっと踏み込めば、アルコールの摂取は適度に、食塩の摂り過ぎには注意が必要、タバコはできれば禁煙が望ましい…といずれも、中性脂肪やLDLコレステロールが高値だからということに限らない、いわゆる健康を意識した食生活で言われることばかり。

血中脂質のバランスについては、もちろん体質のような遺伝要素もあるものの、どこかご自身のこれまでの食生活に思い当たる節があるのではないかと思います。その、少し逸脱していた部分を補正してあげることで簡単に軌道修正ができます。

食事に気をつけると、血中脂質バランスは割とスムーズに結果を残してくれます。やりがいを感じられると思いますので、ぜひ早めの軌道修正を心がけてください。

 

この記事を書いた管理栄養士さん

名前:管理栄養士のチカさん
保有資格:管理栄養士
フリーの管理栄養士として、ライター業務のほかに、食関連資格の教材作成や専門学校講師などの仕事をしています。

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