きのこには色々な種類がありますよね。しいたけ、えのき、しめじなどはスーパーでもよく見かける代表格になりますが、舞茸(まいたけ)もよくスーパーでみかけるきのこですよね。
以前、テレビや雑誌などで、舞茸ダイエットという企画も取り上げられているのを観た方もいるのではないでしょうか?
舞茸はダイエットに有効な食物繊維やビタミン類だけでなく、MXフラクション、キノコトキサンなど中性脂肪を減らす効果を持つ栄養素も含んでいます。
舞茸に含まれる栄養素、さらにおススメの食べ方などについてご紹介していきたいと思います。
舞茸に含まれる栄養素
まず、舞茸に含まれる栄養素についてみていきましょう。
MX-フラクション
MX-フラクションは舞茸のみに存在する成分です。
中性脂肪を減らしたり、悪玉コレステロールを分解する作用を持ちます。そのため、血流が良くなり代謝アップにもつながります。
MX-フラクションは、臓器や血液中の余分な脂肪を取り除いて、便として排出する作用も持っています。
また、腸の蠕動運動(小腸や大腸が伸び縮みして運動すること)を活発化させることで、腸内で脂肪が留まる時間を短くして、脂肪の吸収を抑制してくれる効果もあります。
ビタミン類
ビタミン類の中でも舞茸にはビタミンD、ビオチン、ナイアシンが多く含まれます。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にする効果があります。そのため、カルシウムが多い牛乳やチーズ、青菜類と一緒に食べると良いでしょう。
また、脂溶性であるため、水では流れにくく油と一緒に摂ると吸収されやすくなります。
水溶性ビタミンであるビオチンやナイアシンは、糖質や脂質をエネルギーに変えるときに働く酵素を助けます。
食べた糖質や脂質をエネルギーとして利用できないと、脂肪として体内に蓄積してしまい中性脂肪の増加につながります。
ですから、酵素の働きを助けるビタミン類は中性脂肪対策に欠かせません。
また、ビオチンやナイアシンは中性脂肪をエネルギーに変えて燃焼させるためにも重要な役割を持っています。
キノコキトサン
キノコキトサンは、体内のコレステロール、中性脂肪を下げる作用を持ちます。そのため、生活習慣病や動脈硬化の予防効果があります。
食物繊維
食物繊維は食べるときの咀嚼回数を増加させ、唾液などの消化液の分泌を高めます。
さらに、消化管内で膨張することで食物のかさを増し、胃の中での滞留時間を長くしてくれます。
その結果、私たちは満腹感をきちんと感じることができ、食べ過ぎ防止につながります。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類がありますが、舞茸に含まれている食物繊維の多くは不溶性食物繊維になります。
不溶性食物繊維は便のかさを増やし、さらには便を軟らかくしてくれる働きを持ちます。そのため、余分なコレステロールや脂肪を絡めながら腸内を移動して排出してくれます。
その結果、中性脂肪の増加を抑えてくれる効果が期待できます。さらに、腸内がきれいになるため腸内環境が整い、食べたものを効率よく消化吸収されるようになり代謝効率も良くなります。
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舞茸の選び方や保存の仕方のポイント
舞茸の選び方や保存の仕方のポイントについて説明していきます。
まずは、カサが肉厚でしっかりとしているもの、そして軸がかたく、ピンと張っているものを選ぶようにしましょう。
保存方法は、スーパーで売られているパックのまま冷蔵庫で保存できます。
また、使いやすい大きさにちぎったり切った状態で冷凍保存もできます。
冷凍したものを使うときは、解凍せずそのまま使うようにしましょう。解凍すると汁がでてしまいますので注意して下さい。
舞茸の上手な調理方法や食べ方
次に、舞茸の上手な調理方法や食べ方について紹介していきます。
舞茸の栄養素は130℃以上になると壊れてしまいます。そのため、揚げ物などの高温調理は避けるようにしましょう。
また、ビタミン類のビオチン、ナイアシンは水溶性であり、さらにMX-フラクションも水に溶けだしてしまう性質があります。
舞茸を調理して食べるときは煮汁も一緒に食べられるような料理にすると、栄養素を効率よく摂ることができます。そのため、煮汁も一緒に飲める汁ものがおススメです。
さらに、舞茸には食物繊維も多く含まれているので、水分を一緒に摂ると体内で食物繊維が膨張して満腹感も得やすくなります。
一例として、舞茸を使ったスープは特に中性脂肪を減らしたい方にはおススメの料理になります。
簡単にできる舞茸スープのレシピ例をご紹介しましょう。
- 鶏肉、舞茸、玉ねぎを炒めます。
- 鶏肉に火が通ったら、水を加えて煮込みます。
- コンソメ、塩、コショウで味を整えたら完成です。
お肉や野菜も入っているので、この一品でも十分ボリューム感を得ることができます。
舞茸は、みそ汁や中華スープなどどんなジャンルのスープにも合うので取り入れやすいです。
また、鍋の具材としてもおススメです。残った汁で、次の日に雑炊や煮込みうどんなどにして召し上がることで舞茸の栄養成分もしっかりと摂ることができます。
汁ものを作る際注意してほしいことは、舞茸の色素によって汁が黒っぽくなる点です。
クリーム系のスープ(クリームシチューとか)に入れると、色が白ではなく灰色になって見た目が悪くなるので気を付けてくださいね。
汁もの以外でも、野菜炒めや肉や魚料理の添える食材としても活用できます。
また、炒めて味付けをした舞茸、ごぼうをごはんと一緒に炊いて、炊けたら焼いた鮭をほぐして混ぜると舞茸と鮭の炊き込みご飯ができます。
舞茸を少し大きめのサイズにして入れることでボリューム感もでるので、ご飯の量を少なくする効果も期待できます。
さっと油で炒めた舞茸をドレッシング代わりとしてサラダにのせる食べ方もいいですね。野菜を美味しく食べることもできます。
このように、舞茸のうま味を上手に活用することで色々な料理で使うことができます。
舞茸(まいたけ)を使ったレシピ
まとめ
今回は舞茸の栄養素や効率的な食べ方について紹介してきました。
特に、舞茸だけにしか存在しない栄養素であるMX-フラクションは魅力的ですね!
さらに、食物繊維もたっぷりと入っているため、食事の一口目は舞茸の入った料理から召し上がることで早く満腹感を得ることができます。
食べ方のポイントとしては、「揚げ物などの高温調理は控える」「煮汁も一緒にたべる」ことです。
舞茸は、汁もの、おかず、ご飯ものとさまざまな料理で使えるので飽きずに毎日の食事に取り入れることができる食材です。
秋だけでなく一年中手に入れることができる食材ですので、早速料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた管理栄養士さん
名前:あや
保有資格:管理栄養士
大学・大学院で生活習慣病について研究、卒業後は製薬会社に勤務。
栄養学に興味を持ち、管理栄養士資格を取得。
現在はダイエット・更年期向け向けの食事指導を行っている。