中性脂肪対策の食事の基本

中性脂肪を下げる機能性表示食品

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管理栄養士が解説!中性脂肪を下げる機能性表示食品

 

「機能性表示食品」を買って食べたことはありますか。

サプリメント以外でも飲料や嗜好品など、数多くの機能性表示食品が出回っています。

もしかすると知らずのうちに食べている人も多いのではないでしょうか。

今回は、中性脂肪を下げる機能性表示食品とはどんな食品なのかを詳しくご説明いたします。

また、中性脂肪を下げたい方はどのような機能性表示食品を選ぶといいのかをお伝えしていきたいと思います。

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機能性表示食品とはどんな食品?

食品には体調を調節する機能があります。その機能をわかりやすく表示してある食品が機能性表示食品になります。

機能性を表示できる商品として、「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3つがあります。

この中で「機能性表示食品」は2015年に新しくできた制度です。機能性を表示することができるのは、国で定められたルールにしたがった商品のみで、科学的根拠があることが条件になります。

「機能性表示食品」は、事業者が責任をもって、科学的根拠にしたがって機能性を表示します。

一方で、「特定保健用食品(トクホ)」と「栄養機能食品」は、国による個別に審査を受けたもの、または認められているものを使用して機能性を表示しています。

「機能性表示食品」は安全性や機能性の評価の内容が消費者庁に提出されており、その内容は消費者庁のWebサイトで公開されています。

こちら⇒機能性表示食品に関する情報|消費者庁

そのため、商品を購入する前にWebサイトを確認することで、パッケージよりも詳しい商品の情報を確認することができます。

 

「中性脂肪を下げる・減らす」機能性表示食品は170品以上

現在、多くの機能性表示食品が販売されています。「内臓脂肪を減らすのを助ける」「睡眠の質の向上」など、さまざまな機能性を表示した商品があります。

その中で「中性脂肪」についての機能性として売られている商品は170品目以上(2017年11月現在)もあります。

商品の形態としては、サプリメント、飲料、嗜好品、缶詰、惣菜などさまざまなものがあります。そのため、自分の食生活にあったものを選択して取り入れることができます。

 

機能性表示食品の情報については、消費者庁のWebサイトに掲載されています。

機能性表示食品に関する情報|消費者庁

商品の検索とその商品に使われている機能性関与成分とその根拠となる詳しい情報なども掲載されています。

どのような根拠に基づいて「中性脂肪を下げる」などの表現がされている商品なのか、購入する前に確認してみると良いですね。

機能性表示食品の届出情報検索はこちらです。(消費者庁のWebサイトです)

https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/

検索方法もご紹介しておきましょう。

もし「中性脂肪」に関する商品を調べたい方は、「表示しようとする機能性」という検索項目に、「中性脂肪」と入力して検索しましょう。これで中性脂肪を下げる機能性表示食品の全商品が表示されます。

特定の商品の機能性関与成分などの情報を知りたい場合は、「商品名」や「届出者名」での検索がおすすめです。部分一致なので商品名やメーカー名の一部がわかれば大丈夫です。

また、機能性関与成分から商品の情報を知りたい場合には、「機能性関与成分名」という検索項目に、例えば「EPA」とか「DHA」などを入力すれば、その機能性関与成分が使われている商品が表示されます。

 

中性脂肪を下げる機能性関与成分

では次に、中性脂肪を減らす助けをしてくれる機能性に関与している成分についてみていきましょう。

1つずつどのようなものか詳しく説明していきます。

 

EPA・DHA

EPAはエイコサペンタエン酸、DHAはドコサヘキサエン酸の略記になります。

これらは魚油に含まれる成分で、n-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)に分類されます。EPAの一部は、体内でDHAに変換されます。

EPA・DHAは、特定保健用食品においては「中性脂肪値を下げる効果が期待できる」という内容の表示が認められている成分です。

DHAは、脂肪酸の合成に関わる酵素のはたらきを抑えることで、血液中の中性脂肪を減少させると言われています。

一方、EPAは、血の塊を作るのを抑えて血液をサラサラにしてくれる効果を持つため、動脈硬化の予防をもちます。

 

難消化性デキストリン

難消化性デキストリンは、とうもろこしでんぷんから作られる水溶性の食物繊維です。

難消化性デキストリン5gでレタス1個半の食物繊維に相当します。甘味が少なく、粘性が低く、熱や酸などにも強いため、さまざまな商品がでています。

また、難消化性デキストリンは多くの生理機能を持ちます。その中でも「整腸作用」「食後血糖値の上昇抑制作用」「食後中性脂肪の上昇抑制作用」の3つの効能が特定保健用食品の関与成分として消費者庁に認められています。

 

モノグルコシルヘスペリジン

モノグルコシルヘスペリジンンは、みかんなどに含まれる「へスぺリジン」にグルコースをくっつけたものです。

肝臓で行われる脂肪の合成を抑制するはたらきがあります。

一方で、脂肪燃焼を行う「β-酸化」を促進します。そのため、血中の中性脂肪を抑えるはたらきを持ちます。

 

ターミナリアベリリカ由来没食子酸

ターミナリアベリリカとはインドなどで生育している木です。その木に含まれるポリフェノールの1つに「没食子酸」があります。

この没食子酸が食べた脂質を分解して吸収しやすくするリパーゼのはたらきを阻害することで、中性脂肪を増やすのを抑えてくれます。

 

アフリカマンゴノキ由来エラグ酸

アフリカマンゴノキ由来エラグ酸は、アフリカやインドなどの熱帯地方で育つアフリカマンゴノキから抽出されたエラグ酸です。

エラグ酸はポリフェノールの一種で強い抗酸化力を持ちます。

肥満気味の方の中性脂肪や体脂肪を減らすのを手助けする働きがあると言われています。

 

グロビン由来バリン-バリン-チロシン-プロリン

グロビン由来バリン-バリン-チロシン-プロリンは、たんぱく質であるグロビンを酵素で分解してできたものです。

たんぱく質はいくつものアミノ酸がつながってできています。そのため、グロビン蛋白分解物は、アミノ酸が連なったオリゴペプチドの混合物になります。

そのひとつに「バリン-バリン-チロシン-プロリン」というペプチドがあり、これが食後の血中中性脂肪を抑えるはたらきを持ちます。

脂肪の分解酵素である膵リパーゼのはたらきを阻害することで、脂肪の分解・吸収を抑えてくれます。

特に、脂質の高い食事が多い方におススメの成分になります。

 

ポリデキストロース(食物繊維として)

ポリで来ストロースは、ブドウ糖、ソルビトール、クエン酸から作られる、人工の水溶性の食物繊維になります。

ポリデキストロースには、糖質の消化を遅らせることで血糖値上昇を抑えるはたらきや腸内環境を整えるはたらきがあります。

また、食後の血中の中性脂肪の増加を抑えてくれます。

 

ギムネマ酸

ギムネマ酸は、インド原産ガガイモ科の植物ギムネマの葉から抽出される成分です。

小腸で糖の吸収を抑えることや、脂肪の吸収を抑えるはたらきを持ちます。

 

エピガロカテキンガレート

エピガロカテキンガレートは、お茶のポリフェノールであるカテキン成分の1つになります。カテキンの約半分ぐらいを占めている成分です。

カテキンの中でも抗酸化作用とコレステロールの低下作用の効果が強いと言われています。

脂肪の分解酵素であるリパーゼの阻害により脂肪吸収を抑えるはたらきももっています。

 

キトサン

キトサンは、カニの殻などに含まれる不溶性の食物繊維であるキチンを化学処理してできたものになります。

食物繊維であるキチンは、糖質や脂質の吸収を遅くしたり、抑えるはたらきをもちます。

 

まとめ

機能性表示食品は個別に審査を受ける必要がない分、短期間で商品として並びます。そのため、機能性表示食品の数はどんどん増え続けています。

中性脂肪を下げることをサポートしてくれる機能性をもった食品も多数あります。

安全性や機能性はウェブサイトで確認できるので、商品のパッケージだけでは情報量が少ないものは自分で調べてみてから買うようにしましょう。

ウェブサイトでは、一般の方にもわかりやすく科学根拠やメカニズムを記載している商品もあります。

自分で納得して信頼できる商品は、続けやすくてその効果が得やすいです。

自分の生活にあった商品で、無理なく取り入れることができるものをさがしてみてくださいね。

 

◆参考文献◆

 

この記事を書いた人

名前:あや
保有資格:管理栄養士
大学・大学院で生活習慣病について研究、卒業後は製薬会社に勤務。
栄養学に興味を持ち、管理栄養士資格を取得。
現在はダイエット向けの食事指導を行っている。

 

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